バセドウ病になってしばらくしてから、食べてはいけない物などは調べたりしていたのですが、ある時ふと思いました。
「そういえば逆に摂った方がいい食べ物ってあるんだろうか?」
かかりつけのお医者様には「バランスよく食べればいいだけだから」というアドバイスをいただいたのですが、それくらいしかないのかなぁと疑問に思いました。
なので自分なりに「バセドウ病の改善につながった!」というブログを見たり、実際になにかを食べたり飲んだりすることで「数値が良くなった!」という実体験などを参考に、
自分なりに調べまくって、なんとかまとめてみました。
この記事が他のバセドウ病患者の方にもご参考になれば幸いです。
バセドウ病を改善させる食事法とは?
バランスのよい食生活と言っても、これといったお手本がないのでよく分かりませんよね。
一汁一菜とか、糖質制限とか、いまやありとあらゆる健康法があふれかえっていて、何を参考にすれば良いのか…と悩んでしまいます。
自分は実際に糖質制限と酵素ダイエットをやってみたことがあるのですが、教科書通りにやっているつもりなのに、なかなか思うようにうまくいかず…。
そのまま自己流に走ってしまったせいか、よりバセドウ病が悪化する原因となってしまった過去があります。(やりすぎで痩せすぎてしまったのです)
極端な糖質制限やダイエットのような食事法はかえって体調を悪くしてしまうこともありますので、よっぽどきっちりとした性格で教えを守れる方か、専門のアドバイザーがついているわけではない場合はおすすめできません。
ではどのような食事方がよいか?というと、甲状腺に対する自己免疫攻撃を予防・または防止することができるような、免疫系に対しても優しい食事がおすすめです。
これを実現させるのに必要な食事は
- 高タンパク
- 低脂肪
- 複合炭水化物を多く含むもの(玄米、全粒粉、その他の穀類(ライ麦、トウモロコシなど)、豆類、根菜類(ジャガイモなど)
- 精糖類の含有量が低いもの
高タンパクかつ低脂肪の食事は、自己免疫疾患の発病を予防することが可能と言われています。また自己免疫疾患の進行そのものも遅くするとのこと。
脂肪の摂り過ぎは免疫系を傷つけることもあり、甲状腺以外の臓器にも自己免疫攻撃を引き起こしやすくなってしまいます。
また単純炭水化物や精糖などは精製されているものなので、糖の吸収がより穏やかな未精製のもの(白米より玄米、白砂糖よりてんさい糖など)がよいです。
以上の項目に気を付けることで、体重のコントロールができるだけでなく、コレステロールや血圧も効果がありますので、甲状腺に対してよい食事法と言えます。
またベータカロチン(ビタミンA)やビタミンCとEは甲状腺がんの予防効果があると言われ、体内の有毒物を取り除くだけでなく、甲状腺ホルモンをバランスよく保つために欠かせないと言われています。
少し小難しい話になってしまいましたが、つまりはバランスのとれた食事を意識して摂るのがよいということです。
お菓子や麺類やパンばかり食べるのではなく、肉も魚も野菜もしっかりと食べて、加工されたレトルト物や冷凍食品は控えるようにすることが大事というわけです。
バセドウ病はビタミンとミネラル不足が原因?
さきほど少しビタミンやミネラルの話をしましたが、この章ではもう少し詳しく説明していきますね。
いきなり本の話になってしまうのですが、スイートポイズンという著書をご存知でしょうか?
海外の本で「アステルパーム」という人工甘味料がどれほど危険なものか、というのが話の主軸になっているのですが、本の一部にバセドウ病について言及されているページがありました。
ーーー私が診ているほかのふたりの患者も、以前担当医からバセドウ病との診断を受けていた。興味深いことに、この3人はみな、同じミネラルとビタミン(ビタミンC、セレン、亜鉛、ビタミンB₆、クロム)が不足しているーーー
これらのミネラルのレベルをもとに戻すと、ジャンのバセドウ病はおさまってしまった
3人のバセドウ病と診断された患者が、みな共通のミネラルとビタミンの不足がみられたという話。
あともうひとつ、「甲状腺の悩みに答える本」という海外の本を翻訳してくださっているサイトがあったのですが、その本の中でも興味深い内容がいくつもありました。
ただこちらの本はべらぼうに長い文章でして、読むのがとっっても大変ですので、必要と思われる部分を抜粋して書きますね(汗
ーーー甲状腺の健康を保ち、適切な甲状腺ホルモンの供給に欠かせないものでもあります。これらの栄養素には微量元素のセレンや亜鉛、およびビタミンA、B2(リボフラビン)、B3(ナイアシン)、B6(ピリドキシン)、C、Eがあります。ーーー
ーーー甲状腺ホルモンが正しく作用するためには、数種類の化学物質や栄養素、そして細胞内の酵素が一緒に協力して働かなくてはなりません。これらの栄養素のうち、セレンや亜鉛は甲状腺ホルモンが細胞内で正しく作用できるようにする重要な化学物質成分です。ーーー
ーーー甲状腺ホルモン過剰により、尿中への亜鉛排泄が増加するために、甲状腺機能亢進症ではこの欠乏がより著しいものとなります。ーーー
※第18章:甲状腺にやさしい生活を送るから一部引用
(一部しか抜粋していないのですが、それでもなんだか読むのに勇気がいるしんどさです…が、もし暇な時間と読む元気があれば、18章だけでも目を通してみてくださいね。)
この2つの本以外にも、バセドウ病患者が摂るべき栄養素は何か?を調べていくと、必ずと言っていいほどビタミン(とくにCとE)・ミネラル(とくに亜鉛とセレン)が挙げられています。
しかしこれもよく書かれていたのですが、今のご時世は加工法や収穫~消費までの間の時間差により、上記の必須栄養素の量が減ってしまうのだそうです。
様々なビタミン類や抗酸化剤を毎日摂取しようと思うのであれば、マルチビタミン&ミネラルが確実に摂れるサプリメントがおすすめとのことでした。
バセドウ病に良い食べ物
そうは言っても、やはりサプリメントから摂るというのもイヤという方はいらっしゃいますよね。
サプリメントで決められたビタミンやミネラルばかりを摂るというのも、逆に過剰摂取になりかねないからおすすめできないという意見もありますし、良いことばかりというわけでもないようです。
私もサプリメント反対派ではないにしても、できれば自然の食べ物から口に入る形で摂取したいと思っています。
なので二章でご紹介した「摂っておくべきビタミンとミネラル」が豊富に含まれている食べ物を調べましたので、下記をご参考にされてみてください。
セレン* | ベータカロチン | ビタミンC | ビタミンE | 亜鉛 |
---|---|---|---|---|
全粒穀類 | ケール | 柑橘類 | 全粒穀物 | 魚 |
マグロ | サツマイモ | 唐辛子 | アーモンド | 赤身肉 |
モツ | 人参 | 辛みのないもの | 大豆 | ニシン |
きのこ | 栗かぼちゃの一種 | オレンジジュース | ひまわりの種 | メープルシロップ |
卵麺 | ほうれん草 | ブロッコリー | 豆類 | 大豆 |
カラスガレイ | カンタロープ | メロン | レバー | 七面鳥 |
牛肉(低脂肪) | ブロッコリー | 獅子唐辛子 | シリアル | フスマ |
大豆 | アスパラガス | 辛みのないもの | 植物油 | 全粒穀物 |
オートミール | かぼちゃ | カリフラワー | 緑の濃い葉菜類 | ひまわりの種 |
麦芽 | レバー | イチゴ | アスパラガス | |
ひまわりの種 | レタス | |||
*植物および地上動物に含まれるセレンは、土壌のセレン含有量に大きく左右される |
※甲状腺の悩みに答える本:図表から一部引用
ちなみに亜鉛が豊富というと牡蠣が有名ですが、カキには「ヨード」も多量に含まれていますので、亜鉛とヨードの過剰摂取になるかもしれないという理由で書きませんでした。
それと亜鉛の場合は吸収をよくするものと妨げる食べ物がありますので、載せておきますね。
- 吸収を促進するもの…肉類、魚類に多く含まれる動物性たんぱく質(グルタミン等のアミノ酸)、ビタミンC、クエン酸、リンゴ酸等を含む酸性の食べ物
- 吸収を妨げるもの…コーヒー、オレンジジュース、カルシウム、未精製の穀類や豆類に多く含まれる「フィチン酸」
吸収を妨げると言っても「過剰に摂取した場合」の話になりますので、魚をよく食べるのに一日中コーヒーばかり飲んでいる、という話でない限りは問題ないでしょう。
バセドウ病におすすめの食事と食べ物まとめ
いかがだったでしょうか?
バセドウ病になってしまった時に気を付けたい食事と食べ物についてご紹介させていただきました。
普段あまりちゃんと意識して食事しているわけではなかったので、調べながら改めて自分の食生活を反省しなくてはいけないな、と思いました。
いいかげんに食べてしまうことで身体の不調を悪化させてしまっては、せっかく良くなってきているのに元も子もないなぁと。
家での食生活はもちろんですが、外食をしなければならない時もしっかりと考えてメニューを選ばなければいけませんね。
食事を見直すことで少しでもバセドウ病の改善につながるのであれば、多少めんどうでも頑張ろうと思えますね。意識をもって食事をしていけますように!
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